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機器の小型化要求が進む中では、部品サイズの小型化は当然です。
部品の小型化を進めた結果、部品リードによる実装方法も従来方式では限界に達しました。
従来の部品を基板穴(またはスルーホール)に通して実装する代わりに基板の銅箔に直接実装する面実装法が主流になりました。この実装方法に対応した部品が面実装部品または表面実装部品です。
面実装では次の利点があります。
- 部品リードを短く出来るので同じ部品でも実装面積が少ない。
- リード線の間隔を狭くできるので、一個の部品に多数のリードを配置可能。
- リードが短い分余計なインピーダンスがなく高速動作が可能。
- 基板両面に部品を配置する事が出来る。
現在では面実装抜きでは電子機器は製造不可能になっています。コンピュータ機器は当然としてポータブル機器(MDなどはどこに部品を入れているのか不思議なくらい小さい)では軽い、薄い、小さいは当然となています。
産業界では当然の技術も、電子工作を趣味で行う者にとっては少々厄介な問題になっています。最近のフラットIC(面実装用のIC)ではピン間が0.5mmしか無い物も存在し、これを手でハンダ付けするのは、かなりなれた人でも困難です。
通常は同品種で従来型のICも製造されますが、品種によっては面実装用しか供給されない場合があり、実装を余儀なくされます。さらに厄介なのは、工作で使用するユニバーサル基板には直接取り付けられず、変換基板を必要とする事です。まあ時代の流れで、しょうが無いですが。
次に通常品と面実装品を同一縮尺で比較してみます。左から、IC(14pin)、トランジスタ、ダイオード、半固定抵抗です。
ICは足の間隔が半分になっています。トランジスタは大きさの差が歴然としています。ダイオードと半固定抵抗は余り差が感じられませんが、実際に実装するとかなりの面積差になります。左の写真のICは一つの辺に40本、四つの辺全てに足が出ていますので、総計160本の足があります。足間は0.65oとなっています。
ちなみに上の写真の14pinICの足間は、通常のパッケージ品が2.54o、フラットICが1.27oです。